Home, happy home

Home, happy home

楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと58『パパとママの間で』・息子を出産した時の話

【スポンサーリンク】

こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめましてのみなさま、ご訪問ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き、「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、このブログです。 

f:id:yukiusagi-home:20190711091433g:plain

イラスト提供:ふわふわ。り

夢たび58『パパとママの間で』

ボクは小さな夢を見る
パパとママの間で

 

パパの手はおっきくて あったかい
ママの胸は いい匂いで とても優しい

 

あの日 流れ星にのって
パパとママめがけて
ボクはやってきた

 

他にも大人は たくさんいたけど
ボクのパパとママは ふたりだけしかいない
なぜだか強く そう思ったんだ 

 

ボクを生んでくれて ありがとう
ボクを愛してくれて ありがとう

 

大丈夫 心配しないで 
まだ生まれていない ボクの仲間たち

 

この世界は 明るくって楽しい
パパがいて ママがいるから

 

生まれてきて よかった

 

おやすみなさい お月さま
おやすみなさい お星さま
 

【夢たび景色】息子を出産した時の話

「子供は天から、両親となるべき人めがけて落ちてくる」。
ゆきうさぎには、なぜだかわからないけれど、昔からそういうヴィジョンが強くありました。生まれる前からご縁があるというか。で、それを詩にしたのが『パパとママの間で』です。
以前、【詩エッセイ♪】 夢のたびびと・45~46「霊感ゼロ人間の不思議体験&平和の定義」 - Home, happy home
でも書きましたけど、息子も娘もどういうわけか、「落っこちてきた」。娘は感覚的には諫山創さんの「進撃の巨人」の、巨人化する瞬間に、バチバチっと天から雷が振るイメージ、あれがなんか感覚的にはしっくり。
息子はディズニー映画「ダンボ」でダンボが空から振ってくるイメージでしょうか。
だからゆきうさぎにとって本当に子供って「授かり物」です。

母の胎内に命が宿るヴィジョンはそんな感じですが、実際にこの世に生み出さないと、個人は個人たりえないわけで。
今日は少し、息子の出産の日のことを書こうと思います。
 
その日は5月のうららかな晴天で、午前中に、1週間に1度の娘のプレ幼稚園がある日でした。プレをご存じない方に解説しますと、
「幼稚園前の子供と母が一緒に通って、工作したりお遊戯したりしながら、子供はちょっとづつ母子分離して、幼稚園に慣れる講座」
というところでしょうか。各幼稚園によって内容は様々で、開催していない幼稚園もあります。

ゆきうさぎはベトナムから娘と実家に戻っておりまして、夫はベトナムで仕事をしていました。娘は日本でやることもなく、ヒマなので、実家近くの幼稚園に1週間に1度いけるのを楽しみにしていました。
その日も工作やお歌を歌い、最後の体操・お遊戯時間に、「コアラだっこ競争」というのをしました。
子供がお母さんにコアラのようにしがみつき、お母さんたちは用意ドンで子供から手を離し、誰が一番長い間しがみついていられるか。というゲーム。
これ、娘は文句なしに一位でした!
なぜか。それはー、ゆきうさぎの妊娠末期のお腹の上に、まんま座っていたから 笑
しがみつく、とかそういうレベルじゃなく、娘だけ、椅子の上に座っている感じなので、そりゃ-、楽ですよね。いくらでも座れるわ。勝負になってないよ 苦笑

で、そのあと二人で実家に戻り、昼食を食べて昼寝をしたのですが。
ゆきうさぎは添い寝してちょっとうとうとしましたけど、寝ている娘を起こさないようにそっと起き出して、リビングに行こうとしました。と。
「わあ、なんか……やばい!!」
そう、破水しちゃったんです。
でっかいパンパンに張れた水風船の上に、娘がコアラ競争で乗っかったのが原因でした。ぎゃー、なんかどんどん水が出てくるー。
で、入院予定の産婦人科に即、電話しました。
「あのー、なんか破水しちゃったみたいなんですけど」
「えっ、じゃあ至急、こちらにお越し下さい!入院準備して!」
ぷつっ。←電話を切った音
「わーん、入院準備、まだしてなかったよ~~(予定日まで1週間以上ありました)汗汗」
「ちょっと、あんたなに今更やってんのよ!」←母
「だって。帰国するんで精一杯だったんだよぅ」
「今日、お父さん、出かけてていないけど、車どうすんの?」
「えー、ちょっと今それどころじゃないから~~」
で、ばたばたとボストンバッグに荷物を突っこみ、車、車となりまして。
 
「あんたの娘、まだ寝てるし、私は行かなくていいかしらね?」
「あー、いいよ。ま、なんとかなるさ。それよかタクシー、タクシー呼ばなきゃ」
「あんたまだ呼んでなかったの!」
で、『一台配車お願いしまーす』コールでタクシーがきた。
 
「お客さん、どちらまで?お荷物トランク入れましょうか?」
「あ、はい。産婦人科病院まで、お願いしますっ」
「臨月ですか?大きなお腹ですね」
「あ、はい。ってか、さっき破水しちゃって、あはは。これから入院、てか出産かも~~」
 
運転手さん、それを聞いて目が点。ついで、どん引きされまして。
「えええ、あの、救急車じゃなくていいんですか?!?!」
「あー、そういや救急車……(そんな選択肢もあったのか?)いや、大丈夫です、別にそんなに痛くないし。あ、大丈夫ですよ?ちゃんと処置してあるからシート汚しません(←そこ重要?)」
「あの、付き添いはいないんですか??一人でいくの??」
「あー(そういや付き添いがいなかったと気づく)。そうか。うち、夫がベトナムにいるんですよ。母は娘を見てるし、父はどっか出かけちゃってるし」
 
そしたら運転手さん、めっちゃやたらにスピードあげて、病院まで送って下さいました。いやいや。大丈夫ほんとに。相手に慌てられて、逆に慌てるゆきうさぎ。
「あの、全然まだ産まれませんから、普通で、平気ですっ!」
「いやいやいやいや!そ、そういうわけにはねっ!!」
 
で、病院にキキイッとばかりに到着したら、運転手さん、荷物出してくれて、
「が、がんばって!!俺、こんなことしかできないけど!」ポケットティッシュ5つもくれました。わー!!
「ありがとうございますっ!がんばりまーす!!いってきまーす!!」
「荷物、平気なの?!」
「あー、私、力持ちなんで平気っす」
 
で、大荷物抱えて、巨大なお腹でゆさゆさ受付まで歩いていきまして、
「あの、先ほどお電話したゆきうさぎですけど。破水しちゃったんで、来ました♪」
受付の人「え?!一人で?!?!」
ゆきうさぎ「あ、はい。うち、みんな忙しいのでー」
そしたら病院の人たちが慌てて「荷物持ってあげますから!」

いや、ゆきうさぎ、この直前までベトナムにいたでしょ。なんでも全部、自分一人でやってきてたんですよ。だからとにかく、運転手さんやスタッフさんがあわあわ心配して下さるのがもう衝撃で。
「いやー、日本ってほんとにいいなぁ、みんながこんなに気を遣ってくれるなんて、信じられないよ。ゆきうさぎ、感激~~!」←心の声
 
で診察したら「破水です」やっぱりね。
「これから入院手続きして、分娩だから」はーい。
「書類書ける?」え、はい。だって日本語の書類だよね、余裕だよ。
 
もう夕飯時だったかな、
「今日は夕食抜きだから」
「はーい」
「陣痛が弱いみたいだから、弱い促進剤を2度にわけて投与するから」
「はーい」
「その間は陣痛室待機だから」
「はーい」余裕。お腹減ったけど。
 
で、薬を入れたらだんだん陣痛が始まった。あー、この感覚だよ。これから修羅場がくるんだなぁ、いやだなー。誰か代わって産んでくれないかな。(←この後に及んでそんなことを考える)なるべく早く終わらせられるよう、今回は失敗しないようにしよう。
 
いや、前回の初回出産の時、ゆきうさぎ、分娩台に上がってから4時間くらい娘を産み落とすことができなかったんです。
朝になって医師が出勤してきて、ようやく吸引分娩してもらって産めたんですけども、まあ初子って出産の要領もわかってないし、陣痛室で3回くらい痛みで吐いて、そこで体力を消耗しちゃってたんですよね。というわけで、ざっくりと、
 
(作戦1)今回はとにかく、陣痛室で体力を極力消耗しない。
(作戦2)分娩室に長くいると疲れるから、分娩室に入ったら全力全開でいく。
 
まあこんな計画で、とにかく陣痛室では安らかに(無理ですが)いるように心がけました。あと一人でヒマというか話す人もいないから、不安になったりしないように、一人でずーっとぶつぶつ騒いでいましたね。←思いっきり変な妊婦……

たまーに看護婦さんがのぞきにきてくれて、
「大丈夫?」
「あ、はい」
「ごめんなさいね、今日、帝王切開が一人入っちゃって、みんなそっちへ行っちゃってて」
「あー、いいですよー、私、平気なんで。痛いけど。そっちの人についててあげてください~~」帝王切開、やったことないけど、お腹切るなんていかにも痛そうだしね。
 
そのうち10時半すぎくらいだったかな、もう猛烈に痛くて(あの最終局面ですよ)あー、もう限界死ぬ、で看護婦さんピコリンしました。
「たぶんもう無理でっす!!いだだだだー!!!」
「わあ、もうそうとう開いてます、歩ける?!歩いてっ!!今すぐ分娩しないと!!」
いや、歩けねえし!!でも歩かないとここで産まなきゃならないから、しかたなく歩く!!
で、分娩台に上がりました。複数人、ばたばたやってきました。
「はい、がんばって-!」
「吸って吐いて」
「力入れて!」
「おもいっきり!」
「あ、もう入れないで!」まな板の上の鯉っす。
 
でも、今回はおそらく、私の人生で最後の出産!憂いを残すわけにはいかぬ!絶対絶対後悔しない!満足出産してやるんだぁ-!!
と、思うまもなく
「産まれました!」やったね!!ひゃっほー!!今回はめちゃ速じゃん、私すげえ!
 
たぶん初回より二度目、三度目と、お産もこつを経ると上手になるってことがあると思います。もちろん、一人一人状況がちがうので一概には言えませんけどね。

「おめでとうございます!じゃ、ここで2時間絶対安静なのでね、動かないように」はーい。
「あ、そうだ。カメラ、ビデオ撮っていいですかね?」
「いいですよ-、一人でできる?赤ちゃんと、写真撮ってあげようか?」看護婦さん、優しいなぁ。ありがとう。一人じゃ撮れないから大助かりだよ。
 
ベビーはすぐ脇のコットに入れられてたんですけど、なにせ寝っ転がってるし、身体は鉛みたいに重いしで、ビデオ撮ろうにもコットしか写らなくてねー。
あー、やっぱ誰か付き添いしてもらえばよかったかな。
普通はここで、旦那様とかが色々やってくれたりするんだろうな。うらやましい。
と、思いながら、無理矢理ちょっとでもビデオを高く掲げようとしたけれど、点滴やらなんやかんや、管がたくさん身体にささってるから、全然-、動けませんでしたっ。残念。
 
そのあと2時間たってようやく、体調OK確認が出て、車いすで個室に入りました。
だいたい深夜1時半くらいかな?
そしたら看護婦さんが「うぎゃああぁああ!」って言うから、前を見たら、机の上の壁面に巨大なタランチュラがついていた。15センチくらいはあったかな。
あ。「アシダカグモ」だー。しかし身体がまるで他人のモノのように動かない。
看護婦さん「私っ、ダメなんです、誰か呼んできますっ!!うひぃ~~」
で、ゆきうさぎ、車いすに座ったまま、蜘蛛と対面す。じー。……。動くなよ、蜘蛛め。↓こんなやつね

ja.wikipedia.org



しかしあの蜘蛛、けっこう速いんですよね-、動きが。カサササ、カササ、やってるので、しょうがない、私がなんとかしてやるか、と車いすから立ち上がったはいいものの、「下半身に力がまったく入らねえ!!」そりゃそうですよ。ほぼ出産直後だもん。

蜘蛛が机の下に潜ったのは見届けたんですけど、しゃがめない。足ががくがくしている。(←怖かったんじゃなくて、出産のせいでね)
そこへ看護婦さんが二人、かけつけてきた。
「どこどこ?どこなの?」
「机の、下に居ますーっ」
「で?退治したの?!」
「したかったんですけど、足が、足がー、動きませぇん!!」ってかこの足、誰の足だよ。動けっての!
 
で結局、看護婦さんが蜘蛛を退治し、事なきを得ました。しかし深夜2時。出産したてで、まさか蜘蛛を退治したか聞かれると思わなかったぜ。
看護婦さん「そういえばゆきうさぎさん、昨日から入院したことになってるから、夕飯出ますよ。でももう深夜だけど、食べる?」
ゆきうさぎ「もちろん、頂きますっ(きらきらきらきら~☆ごはん~~☆)」
 
そしてさっきまで蜘蛛が徘徊していた壁を眺めながら、深夜にご飯を楽しみ、あーそうだと携帯で実家に電話。
「あ、母さん?さっき、無事、産んだから!」←「産まれたよ~」じゃなく本人が電話してるので「産んだ」連絡です。
「さっきっていつよ?!」
「えー、2時間前くらいかな」
「遅いじゃないの、連絡するの!何時だと思ってるの!」
え、だって2時間分娩台の上にいたんだもん。
「で?今、赤ちゃんは?」
「さあ……新生児室にいるんじゃないのー」(普通は母子同室って数日後からだよ)
「は?あんたはなにやってんのよ」
「え、ご飯食べてるー」
「なんでこんな遅くに食べてるの?!」
母よ。いちおう、あなたの娘は修羅場をくぐり抜けた直後なんだぜい。
 
ま、そんなこんなで無事に息子を出産しましたが。
本当に大変なのは、出産した後からです。ゆきうさぎ、3時くらいに寝たけど、翌日は普通に朝時間に起こされて、昼からもう授乳始まったし。入院中って自分の身体の検査に赤ちゃんのケアの講座やら、粉ミルクの会社の売り込み講座やら、お風呂の入れ方とかほんとかなり忙しいんですよ。学校みたい。
授乳って、献血ですからね。
男性のみなさんからすると、
「盲腸になりました。自分で入院手続きして、手術した直後に、写真撮ったりビデオ撮ったりして、翌日から痛む傷口はそのまま我慢、熱があろうが、忙しく子供の世話をしながら、献血しまくる」 みたいな感じ?
手術後もそうですけど、出産後も普通に高熱出たりしますから。風邪の時と同じです。でも高熱だろうがなんだろうが、立って動いて講座受けて授乳が基本。
「みんな、やってるから」「がんばって」「赤ちゃんかわいいでしょ」みたいな。 笑
 
まー、なんかかんか経ると、だんだん打たれ強くなりますよね!
家に帰ると娘もいるし、夜間預かってもらえないから、さらにカオスだし。
ゆきうさぎ、産婦人科の入院は、基本的にすごく楽しかったな!
出産はしたくないけど、また入院はしたいくらい。←無理だっつーの。
ご飯むっちゃ美味しかったです、ありがとう。

そしてこれから出産控えているみなさん、どうかご無事で、お健やかにイベント終了されますよう、影ながらお祈りしております^^がんばれー!!あなたならできる~~☆☆
 
それではまた。
 
【続きはこちら↓】
 
【最初から読みたい方はこちら↓】