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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと74『運動会の真実』・運動会とスポーツフェスティバル

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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめましてのみなさま、ご訪問ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き、「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、このブログです。 

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イラスト提供:ふわふわ。り

 夢たび74『運動会の真実』

運動会が ニガテだった

 

整列 行進 組み体操
競争 競争 また競争

 

キヲツケ! マエナラエ!
イチ、ニ! イチ、ニ!

 

これじゃまるで 軍隊だ
あーあ まったく
この季節は ユウウツだよ

 

ところがある日 突然ぼくは 
地球の裏側 異国の地に
転校する羽目になった

 

やったね これで
運動会とも おサラバだ

 

ところがどっこい
ここでもやっぱり
運動会があったんだ

 

でも・・・
風船 屋台に 甘いお菓子
あれれ? なんだか様子が違う
ここの運動会は お祭りみたい

 

整列も キヲツケもなし
行進も マエナラエもなし

 

かけっこは たとえビリでも
すごく綺麗な 参加バッジがもらえる

 

ダンスが得意な子は 踊り
体操好きな子は 鞍馬にチャレンジ

 

たくさんバッジを 持っていれば
それは いろいろ挑戦した証で
みんなに 賞賛されるんだ

 

そうかぁ
運動会って 本当は

 

競争したり 勝ったりするためじゃなく
運動を 楽しむための 催しだったんだ

 

ふと気づいたら 
仮装パレードにあわせて
口笛を吹いていた
 

【夢たび景色】運動会とスポーツフェスティバル

ゆきうさぎ、小学校の途中からドイツに住んでおりまして、現地では最初、インターナショナルスクールへ行ってました。
この夢たび74はその時に感じたことをそのまま詩にしたものです。
運動会っていうと、普通みなさん、どんなものを想像しますでしょうか??
入場行進、校長先生のお話しから始まり、各学年の徒競走やら出し物があって、応援合戦やら学年対抗リレーなんかがあって、最後に赤白の勝敗を決めておしまい。
みたいなのがオーソドックスな、いわゆる運動会ではないでしょうか。
 
インタースクールにも「スポーツ・フェスティバル」という運動会に準じたイベントがあったのですが、これを日本の運動会と同じようなものだと思っていたゆきうさぎ、実際に参加してみて大変カルチャーショックでした。
 
というのも、スポーツ・フェスティバルは本当にフェスティバル。
まるで文化祭の運動バージョンで、各ブースやイベントスペースで各種競技が開催されているのを、オリエンテーションするような感じで子供達、その父母がめぐっていく形なんです。
参加・不参加は自由。体操がやりたい子は体操のブースへ、テニスがやりたければテニススペースへ、サッカーがしたければサッカーコートへ。
子供が自分で自分の出場したい項目を決められるのは、とてもいいと思う。逆にいうと苦手で、やりたくない項目を退ける自由がある。かけっこなんかは、足の速い子は楽しいでしょうけど、強制されて参加して、いつもビリになるって、ビリの子は気持ちよくないでしょ、たぶん。
開催場所、時間なんかはそのスペースごとにちがうので、やりたいこと、行きたい場所があったら事前にどう回ってどれだけ参加するかを決めるのも子供達が主体です。
 
そして当日は親たちも先生と競技運営のボランティアをする。ボランティアに忙しい親は子供がなにしてるかわからないくらい、ひたすら自分の担当ブースで仕事をしっぱなし。なので、子供達がイベントに参加してもらってくるバッジで、どれだけどんなところに参加して、1等2等3等だったのか、後で知る。みたいなかんじ。もちろんボランティアをやらないで子供のあとにくっつき、ひたすら回っている親もいます。
朝、何時に行くかも自由、いつ帰るのかも自由でした。
 
ぶっちゃけ日本の運動会と、スポーツ・フェスティバルを同じ土俵に上げちゃえるのかな?くらいに、同じようなイベントでも全然、別物だったというか。
この差異ってどこからくるのかなー、と疑問だったのですが、NHK大河ドラマ「いだてん」見ていてわかりました。
日本の運動会はもともと軍隊で行われていたのが、学校にも落ちてきた形だったんですね。だからあんなに色々なことが軍隊形式なんだ!と。
 
ところで、よく欧米人が日本の学校を見ると「軍隊みたい」っていうことがあるんですが、みなさん、どこがどれくらい「軍隊みたい」なのか、気づいてますでしょうか。
たとえばですね、
 
①朝礼
各学年が整列して同じ方向をむいて、校長先生の話を聞く。
②行進
式典があるとすぐ学年行進しますよね。
③点呼、起立礼
「〇〇くん」「はい!」「××さん」「はい!」
④掃除
学生は本来、学校に学問を修得しにきている。その他の奉仕活動は自由意志による参加はOKでも、強制すべきではない。
おまけ⑤ラジオ体操
たぶん世界中で日本だけでしょう、老若男女、全国民が同じ体操できる国。
 
これを良いか悪いかって視点で話し始めると炎上しそうなので、ゆきうさぎそこは申し訳ございませんが、回避させて頂きますけれども。 苦笑
ただね、欧米人からすると①~⑤、異様というか肌に馴染まないと思うみたい。
 
①朝礼
はインタースクールでは基本的にありませんでした。
1年に1回か2回くらい、体育館でお話しある時もありましたけれど、みんなぞろぞろあつまって、あぐらかいて座ったり立ったり、好きな場所に好きな姿勢で、クラス学年ごっゃまぜで聞くのが基本。
 
②行進
先生が管理しやすいため?災害時の訓練を常時している?「だらだらしてしまう」から?
ゆきうさぎ的には、「何時何分からお話し始めますから集合してください」とかでいいと思うけど。だらだらして時間に間に合わない子供は最初から話が聞けなくて困るでしょう。それはその子供の時間管理が悪いからです。他人から言われてやるんじゃなく、自分の意志で「時間に間に合わないとまずい」意識を持つ方が大事なんじゃないかしら。
 
③点呼、起立礼
インタースクールでは点呼なしで授業してました。誰が休んだか、いるかどうか、点呼しなくても別に、見ればわかるよね……。←冷静
それに勉強するのになぜいちいち礼をするのか、正直じつは、いまだによくわかってません。しなくちゃ勉強できないならしたほうがいいけど。
 
④掃除
これねー。日本人がフランスで、掃除文化を広めたとかいうドキュメントをやってましたけれども。しかもちょっと美談にして。
いや、ちょっと待て、これって美談でしょうか。
あそこはものすごく自由の国だから、横からいきなり異邦人が自分たちにそぐわないような文化を持ってきて、「これすごくいいです!」ってやりはじめても、黙認されたり、容認してくれる人もいたと思うけれども。
日本人は綺麗好きで掃除も上手で、そこはいいところなんだと思いますが。
たとえば日本にいきなりX国の住人がやってきて、その国であたりまえにやってるから、と日本でやってないようなことをやりはじめたらどうなんだろう。
ワールドカップやオリンピックでごみ拾いするのはいいと思うんですよ、その場かぎりだし、現地の人もまきこまず、日本人だけでやってるんだから。でも街中のゴミ拾いはそれとはちがうかな。掃除を職業にしてる人の仕事も奪ってるし。
 
欧米で学生に日本式掃除を授業後にやらせたら「強制労働させている」「罰ゲームか」って言われるんじゃないかな。だってあそこは、そういう文化圏でしょう。ドキュメンタリーの中でも日本の掃除風景を見せたら「なんなの、この可愛そうな子供達……」「こんなことを強制してる日本って……(どん引き)」みたいな反応してる人も半分くらいいましたよ。でもそういうのはするっと流して、「掃除はすばらしいと外人も認めた!」みたいな方向性で番組制作してたけど。え、本当にそれでOK? 苦笑
 
あと日本の学校って組織は、あたりまえのように親子にボランティアワークを強制する場面が多いと思うんですよね。昔はそれで回っていたんだけれど、最近は働きに出る親も増加したから、PTAなんかもボランティアの参加者が減ってきていて、大変になってきているのですが。
 
ドイツ人の知り合いが小学校の朝の登下校の旗振りを見た時、ゆきうさぎに言ったんですよ。
「日本はなんて金持ちなんだ、あんなにたくさん子供見回りを雇うことができるなんて!」
「いや、あれは全部ボランティア。ていうか、ボランティアって本来は参加不参加が自由なはずなんだけど、日本のは実質、半強制的に割り振られる社会奉仕活動で、無給なんだ。私も割り振り表が配られるから、その日に参加してる」
「えっ、ドイツじゃああいうのは全部、職業だよ?」
 だよねぇ。うん、それは知ってる。でも日本はそうじゃないんだー。
 
おまけ⑤ラジオ体操
「日本は世界でもっとも成功した社会主義国である」と言ったのはカレル・ヴァン・ウォルフレンというオランダ出身のジャーナリストです。日本通として知られ、1994年に発刊された『人間を幸福にしない日本というシステム』(毎日新聞社)は、33万部のベストセラーとなりました。この言葉はその本の中に書かれていて、なぜ日本が「成功した社会主義国」なのかも詳しく説明されています。
日本は国民が思っているより全然、民主主義的じゃないんだよ、それはなぜか、って話がズバズバ展開されていくんですが。ちょっとむずかしい本ですが、内容は濃いので「なんで社会主義国?」って思われる方はぜひ一読を。
 
しかし国民みんながラジオ体操を「知っていて」「できる」ってすごいよね。もしかしたら日本人はアメリカ人にも、ドイツ人にも、フランス人にも、イギリス人にもできない偉業を達成したかもしれない。笑
ちなみに、ゆきうさぎはラジオ体操は好きなんです。ラジオ体操専用の再生機「R1ーブーブ」ってぶた人形まで持ってるくらいだから 笑
 
そんなこんなで、帰国子女のゆきうさぎは、軍隊式はちょっと苦手って思いながら学生生活を送っていたのですが。
親になって子供の運動会を見に行く歳にもなりますと、まあ出演者だけじゃなく、お呼ばれした親が楽しめる項目もあったりして(組み体操なんかは本人たちが楽しむより見ている側が楽しむ項目ですよね)、これはこれでありなのかな。とも思うようになりました。とにかく、ようやく運動会がプレッシャーじゃなく、楽しくなった!のは良かったです。今度はお弁当の用意がたいへんだけど。苦笑
 
なんにせよ、運動には怪我がつきものですからね。
子供たちには、あまり無理しないで、身体を動かすことをたくさん楽しんでほしいです♪
 
それではまた。
 
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