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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと・19~20「自然を見て考えてみる」

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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめてのみなさま、ようこそお越し下さいました!ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き、「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、このブログです。
なお「夢たび」は現在、全103作あります。
できるかぎり毎日更新していくつもりですので、よろしかったらどうぞ最後までお付き合い下さいね☆

  

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イラスト提供:ふわふわ。り

 夢たび19「モンゴル平原の夜」

 

大草原の 夜は暗い
 
晴れの日ゃいいが あいにく曇天
家路を急ぐ 騎馬族の少年も
陰鬱な風に 背筋がぞわり
 
夕暮れ時は 逢魔が時
暮れゆく光に 心が惑う
日が顔隠せば 一寸先も見えぬ
 
ぬばたまの闇って 知っているかい?
 
闇の先で うごめく気配
この世のモノか あの世のモノか
かすかな息すら 夜に沈む
原始の闇は かくも濃い
 
けれど少年には 帰る家がある
行く手に待つは かすかな灯火
暖かな手 ゆうげの団らん
 
馬引く右手に 力が入る
希望の光に 勇気は百倍
躰に沁みる 火のありがたさ
 
本物の 闇を知るからこそ
  

夢たび20「夏の気配」

 

やあ 
お日さまの威力が強くなってきたね

 

棚田では 若い稲たち背比べ
白いサギも 空を舞う
あわてたカエルは 田んぼの底

 

里山から水田に 風を起こす

 

伸びろ! 伸びろ!
笑え! 笑え!

 

稲が応えて 体をゆらす
田の波は 大波 青い波

 

今は昔 和の国の人々は
緑をただ 青と呼んだ

 

空の青が 
山を川を海を 深く染め上げ
すべてが 青く輝き
すべてが 青く燃ゆる季節

 

まほろばの夏は
もうすぐ そこまで
 

【夢たび景色】自然を見て考えてみる

 

「モンゴル平原の夜」
本当に人のいない自然の中の暗い夜。
そのイメージを強烈に伝えてくれたのは、忘れもしない小野不由美さんの「十二国記」シリーズ「図南の翼」でした。
珠晶(しゅしょう)という12歳の少女が国を憂い、王に選ばれるため、妖魔の跋扈する土地をぬけて蓬山(ほうざん)を目指すストーリーなのですが、
その中で、道について語るくだりがありました。
要約すると、
「あたしは黄海(妖魔の土地)に入ったら、道がないって聞いてたから、山の中に入るようなものだって思ってた。
だけどここにも道はあるのよね。
問題は街がないってことなのよ。街道を歩くなら、疲れたらそのあたりの街によれる。食料だって水だって調達できる。
だけどここはちがう。
道ってのは平らな地面が続いてることじゃなくて、飢えたり乾いたりしたら休める処が周囲にあるような、そういう様子ごと道っていうのね。
だから黄海にはやっぱり道がないんだわ」
なるほど、そうだよなー、と。
そこが夜になったら、さあ、どうなるか。「モンゴル平原の夜」はそんなイメージで創作しました。
ちなみに小野不由美さんと言えば、最初はティーンズハート文庫で「悪霊シリーズ」を書かれており(懐かしい)、続いて「十二国記」さらに「東京異聞」「屍鬼」などホラーやミステリー、そして重厚ファンタジーを書かれてきた、ゆきうさぎの大好きな作家さんです。十代からのファンだから、もうかれこれ三十年くらいファンをやっている計算。
単純にただ怖いというだけじゃなく、人間や社会の機微をするどく描写されている作風なので、ゆきうさぎも大変、影響を受けながら生きてきました。
どうやら十二国記は、「丕緒の鳥」以来の新刊がまた出るみたいですよね!!!
13年ぶりくらいかな。どんな話なんだろうー。ものすごくものすごーく、楽しみです♪
 
「夏の気配」
以前、NHKの「チコちゃんに叱られる」って番組でもやっていましたが、昔、日本には「緑」色はなく緑を「青」と言っていたと。(←この話は知っていたので、この回、ゆきうさぎは「チコり」ました!やった。)
欧米人が日本にやってきて、まず感銘を受けるのは、「景色が美しい」ことみたいですよね。
でもじゃあ、その人たちの故郷に美しい景色がないからか、というとそういうわけじゃなく、どこの国にだって風光明媚な場所はあるわけで。
ではどうして、にもかかわらず「日本は美しい」になるのか?
たぶんそれは、他にない美しさを、この島国が持っているからなんじゃないかな。
日本ははっきりいって、世界の中でも有数の自然災害多発国ですよね。
たぶん他の国の人からしたら、「なんで好きこのんで、そんな火山が爆発したり、豪雨があったり、しょっちゅう地震が起きるところに住んでるわけ?!」
って土地なんじゃないかと。
だけど、そういう土地柄だからこそ、なにか他にはないものがあるんじゃないのかな。まあ、住んでいると正直、あまりよくわからないんですけどね^^;
「青」にしても、たぶん湿気の多いなかでの光の乱反射とかも含めて、緑が緑というよりは青って肌感覚になるのかもな、と思っています。
植物が生き生きする夏、「これは青なのかな?それとも緑?」なんて思いながら、毎日ウォーキングにいそしむゆきうさぎなのでした。
 
それではまた。
 
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