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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【コロナと私⑬】それでも花咲く春の庭・ものぐさガーデニング 後編(終)

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みなさん、こんにちは。
ゆきうさぎです。

さて、前回から我が家のガーデニング小話をしてます。

yukiusagi-home.hatenablog.com

今日はその後編。
人はコロナ自粛中でも、植物界はまさに春爛漫。
今年も数々の花々が咲き乱れる、大変美しい季節でした。
前は3月・4月の庭のお話しをしましたが、今日は5月・6月になります。

5月

5月といえば、とにかく待ちに待ったバラシーズン☆

まず最初に花開いたのは、ローズ・ポンパドゥール。

大輪種で花びらも多く、強香のバラ。
まさにポンパドゥール夫人のイメージそのものです。

ja.wikipedia.org

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このバラは半つる性で、私はフェンスに仕立てるか、オベリスクでも建てたいところなのですが、あまり派手派手しくしたくないという母の要望もあり、現在はこんな形です。
これで2年物、いや3年物ですね。
ポンパ夫人は、香水みたいなかぐわしい香りに艶やかなお姿なのですが、この方とにかくトゲが鋭い。
冬場に強剪定しようとしたら、ダウンジャケットを切り裂かれ、手を刺されて、文字通り流血しました。血が止まらず、垂れ流れすぎて剪定バサミがぬめって支障をきたしたのは、後にも先にもこの人だけ。
ホント、名は体を表す。

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その隣で満開になったのが、クレマチス。なんて品種だったかな-、すごく大ぶりに育ってきました。わかりやすくピンクの隣が紫コーナー(笑)
バラが王様ならクレマチスは花の女王って立ち位置ですが、5月はこの2代巨頭が満開になるので、1年で一番庭が豪華絢爛になります。

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ポンパ夫人の隣に鎮座しますのは、シャトー・ドゥ・シュベルニー。
カップ咲きの中輪種で、最初は真っ黄色なんですけど、咲き進むにつれて色が可憐に変化していきます。2017年新品種。

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この人はとにかく元気はつらつで、つぼみがいっぱいすぎで枝がしなるくらい、花盛りになってました。

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なんでしょうねー、香りは柑橘系っぽく、ポンパさんとはまたちがった良い香水系。

この人もトゲが鋭くて、ぶすぶす刺されまくって痛かったので、ポンパさんとこの人を剪定するときは、絶対にバラ専用手袋をはめることにしています。こんなようなやつね↓。 

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この微妙な色合いが、なんとも美しいんですよね。。

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で、お次はエウリディーチェちゃん。

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中輪種、佇まいもたおやかで可憐で、ギリシア神話オルフェウス&エウリュディケを彷彿とさせる花です。

ja.wikipedia.org

まさに名は体を表す!!(2回目)
そして香りがめっちゃ良いんですよね、甘酸っぱい香水って感じで。

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というわけで、毎年バラが満開になると、花を摘んでは家のあちこちに置きまくる私。
こちらは我が家のトイレですが、、コンセプトはパリのアパルトマン風。

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かつて住んでいた懐かしいヨーロッパな空間になっていて、癒やされてました♪

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あと忘れちゃいけない、我が最初の一歩のバラ、アイスバーグ
アイスバーグって英語読みですが、本来はドイツ語です。
DER ICEBERG(デア アイスベルグ:独)。ICE=氷+BERG=山で『氷山』っていう意味。derはbergが男性名詞なのでつく定冠詞です。

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そう、まさにこのバラは氷山のように真っ白く気高く美しい。
これも本当に名は体を表しています(3回目)。

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こちらも毎年花盛り祭りですが、アイスバーグは一番初心者向けでトゲも少なく、病気になりづらく、そして白が美しい。
香りはあんまりしないんですけど、白い花ってなんにでも合わせやすいし、空が暗い時に発光するように見えるのって、白が一番美しいので、私は白花も大好き。

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アイスバーグはよく玄関脇のコーナーに飾っていました。ここは万国博覧会。(笑)
とにかく庭中バラだらけなので、切っても切ってもまだバラが満開なのは、庭にバラを植える醍醐味かもしれません。
うちだけで楽しむのはもったいないので、ママ友さんたちの家にも配達しに行きました。
コロナ自粛中なので玄関先にぶら下げて帰宅しましたが、あとから喜んでもらえて嬉しかったです♪

 バラの育て方で教科書にしているのは以下の本。毎月なにをやればいいのか書いてあったり、初心者が陥りがちなまちがいが書かれていたり、そのまちがいを放置したらどうなるかまで絵入りで解説されている。オススメです↓。

 

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で、このころには4月から咲き始めたゼラニウムも花盛りになってまして。
ちなみに6月になってもまだ花盛り祭り開催中ですが、、、。
ゼラニウムは本当にずーーーーーっと咲いてます。超優秀(笑)

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赤は数年前の猛暑でダメージくらってから、ピンクほど花盛りじゃなくなったんですけど、それでも水やりしないでこれだけ咲いてるなら上出来かな。
そんなこんなで、今年も花祭りな5月はすぎてゆきました。

6月

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6月近くになると、普段はただの緑なツツジがバンバン咲いて主張してきます。
子供たちも色水遊びをしたり、蜜を吸ったり、色々と楽しんでいました。

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そしてヒメシャラが小さな白い花をつけます。
いつも上の方で咲いていて、地面に白花が絨毯みたいに落ちているのを見て「あっ、ヒメシャラがもう咲いてた!」と気づくのが定番。
ヒメシャラは葉が風にそよぐ姿が美しいので、花はまああってもなくても、、なんて言ったらヒメシャラちゃんに悪いか。(笑)
それから季節はだんだん梅雨にさしかかるので、

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紫陽花シーズン到来です。
こちらは柏葉紫陽花。バックヤードに植えているので、もともと薄暗いところへ雨が降ると、白が濡れそぼって光っていて、とても美しいです。

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暗いところには、暗いところなりの良さがあるなぁと思う私。
これって人間でも同じだよなぁ。
よく見える日向の華美な花には言わずもがな目が行きがちですが、この世界にはそういうわかりやすい美だけじゃなく、多種多様な美しさがある。
ただ、そこに気づけるかどうかなんだよな。

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普通の紫陽花もいます。

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どんどん色が濃くなる~。
紫陽花はやっぱり日向で輝くより、暗い中で発光しているほうが断然、風情がある気がしますね。

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6月はユリシーズンでもあります。
バラが終わったら次の強香はユリ。
庭中に甘い香りが立ち上る、薄暗い霧雨の日。

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白って綺麗だな~と思う瞬間です。

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こちらはちょっと山野風な、自然な感じで植えてみました。
ユリもすっかり自生していて、毎年勝手に出てきて、勝手に満開になって消えていきます。

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白花と言えばヤマボウシもいました。
木の花って派手さはないですけど、かわいらしくて好き。

このあと梅雨が終わると一気に夏花シーズンになるので、5月末から6月初めはニチニチソウサルビアインパチェンスガザニアペンタスなどなど、夏花をせっせと植え込んでいきます。アメリカンブルーが欲しいけど、ナーサリーにあるかなぁ。

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玄関前の寄せ植え。夏は日光が強いので、ロマンティックな色合い重視の春とはちがい、色どりがハッキリしたものを選んで植えています☆
ニチニチソウ小輪種のフェアリースターシリーズが大好きなので、毎年かならず買ってしまう。
まだ植えたてなので赤ちゃんですが、夏の最盛期に見頃を迎えるよう、これから切り戻していく予定です☆

コロナ禍を経て・人生を歩むスピード

最近、首都圏ではお庭のない家がどんどん増えている気がします。
友人たちに聞いても「庭は面倒臭そう」「大変でしょ」「花は好きだけど、仕事しているから世話している暇がない」などという答えが多い。
なんというかこの数十年ずっと世の中効率化、スピード重視、便利さ追求一辺倒で動いてきたような気がするのですが。
たしかに庭造りはこの流れと真逆な作業の連続なので、やらない人が増える一方なのかもな、と思ったりします。

でも、このコロナ禍でこうした価値観にも数々の問題があったことが浮き彫りになりました。
うまく言えないのですが、どうにも昨今は呼吸が雑で浅いといいましょうか時間あたりの処理量を増やそうとして、物事を深く感じたり、考えたり、立ち止まったりしていないような。
物事の核心まで突き詰めないうちに、上滑りしてすぐ、真新しい次に行ってしまっているような。

自粛生活中、毎日、息子に読解文ドリルをさせていたのですが、音読させると読むのは早いけれど、心の深くまで内容が入っていないのが、よくわかるんですね。
なんだ、この雑な速さは?
と観察していて気づきました、ああ、これってTVゲームの速度だと。
「もうすこし読むテンポを遅くして、ゆっくりはっきり日本語を発音して。とにかくまず、呼吸をととのえなさい」
と言い続けたのですが――。

世の中、早ければそれですべて良しじゃないんだよ、息子くん。
もっと注意深く、大きく息を吸って吐いて、よくよく観察したり考えたり
派手な事柄を次から次へと飽くことなく求めるのではなく、地味だったり利益が出ないような事柄にも、一つ一つ丁寧に向き合う。
自分がそのことと向き合う意味を、かならずじっくり考える。
いったん始めたらかならずエンドマークをつけてから、新しい次を始める。

生き急いでも、得るものは少ないよ。

植物たちとの対話を通じて、私は常にそんなメッセージを感じてきた気がします。

おわりに・想っているだけで行動しなければ、夢は叶わない

ガーデニングは、ゲームの速さではけっして処理できない事柄に属します。
一本のバラの木が根を張り、葉を茂らせ、栄養を蓄えて花開くまでには何年も必要。
その長い期間、植物という生き物の命を預かっている自覚を持ち続けて、相手と向き合えるかどうか。
一時の薄い気持ちで始めることはできない反面、やってみなければ絶対にわからない心境というのがまた、あるわけです。

「こういう庭にしたい」「バラを育ててみたい」――。
夢を持つって、素敵なことですよね。
でも本当に大事なのは、そこから一歩先に進めるかなんじゃないかなって思います。
ガーデニングを始めた当初はただ、なにもかもが果てしなく、終わりの見えない肉体労働の連続でした。
でも一つ一つ目標をクリアしてきたら、いつのまにか今の場所に立てていました。

みなさんにも「将来こうしたい」「こんなふうになりたい」「こういう場所に行ってみたい」等の、心の内にきらきら輝く夢がおありでしょう。
大きな夢、小さな夢、可愛らしい些細なものから何年とかかる壮大なものまで、多種多様かと思います。
どうか叶えてみたいというそのまっすぐな気持ちを諦めないで、自分を信じて、前に進んで下さいね。
柏葉紫陽花のようにひっそりと応援しています。

それでは、また。
ごきげんよう