【詩エッセイ♪】 夢のたびびと97『春天女』・秋なのに、春?
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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめましてのみなさま、ご訪問ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、この詩エッセイです。
【夢たび96】『春天女』
春の天女は 暁の
冷えた夜空の 風むこう・・・
金糸の髪に 白い腕
薄絹衣を たなびかせ
冬の荒れ野を 渡りゆく
春はもうすぐ
大地の血は 再びめぐり
静かに息を 吹き返す
澄んだ水の 初々しいせせらぎ
腕さしのばして 春を恋う
【夢たび景色】秋なのに、春?
この「夢のたびびと」は1年かけて詩を創作したシリーズです。
このため季節でいうと、5月くらいから1番が始まり、ちょうど4月で103番が終わっているんですね。
なので夢たび90番台は季節がみんな冬でして、この「春天女」はようやく春の訪れを感じてワクワクしているかんじなのですが、どうぞご了承下さいませ。
と、最初からお断りで始まってしまいました。
さて、みなさんは春の訪れをいつ、体感されますか?
北風がぬるくなった時?
日の温もりが強くなった時?
ゆきうさぎはウォーキングを日課にしてますので、季節の変化はだいたい周囲の木々や草花を観察して、感知します。
だってワタクシみたいな都会人間の鈍った五感なんかより、自然の植物のほうが数段、季節の移ろいを感知する能力に長けているんですもの。
南風が吹いていても、木々のつぼみがまだ堅い時なんかは、「よくわからないけど、これからまだ冬の波がくるんだな~」と思う。
すると本当に冬の揺り戻しがくるんですよね。
TVの天気予報もだいぶ正確になりましたけれど、本当に身近な地元の天気予報までは細かくやらない。
だから自然を観察したほうが正確に色々とつかめます。
逆に、まだしばらくは寒いと思っていて、TV予報でもそう言っていても、あちこちで一斉に新芽が吹いたり、つぼみが大きくなり始めると、「ああもう来るんだ、春天女?」ってわかる。
そして本当に、うちの周りは天気予報に関わらず1,2日のうちになんらかの変化が来ます。
自然って本当におもしろい。楽しい。不思議。
昔の人たちも、こうやって身の回りの天候を察知していたんだろうなー、とか思う。
もちろん、ゆきうさぎよか、数段は察知能力に長けていたでしょうけども。
冬の間も、たとえば休眠に入ってる12月のバラの枝と2月のバラ枝って、色味がちがう。
ウトウトしてるけど、ちゃんと「まだまだ寝てよっと」なのか「もうすぐ起きなきゃ」なのかわかってる。
寒くなると、元気なバラ枝は赤っぽくなっていて、これから芽を出すなってところがぽちぽちピンクになるんですよねー。用意だけして、そのまま休眠してる。
だから冬になって休眠する広葉樹たちも、じつはけっこう寝ながら用意だけはやっていて、小さく小さく脈動はしてるので、たまに見回りしてチェックするとおもしろいです。
そんな木々のスイッチを一気にONにするのが、春の妖精というか、天女というか、なんかそういう精霊みたいな人で。
ゆきうさぎの勝手なイメージでは綺麗なお姉さんです。
子供の良本で、ドイツの作家プロイスラーのベストセラーに、「大どろぼうホッツェンプロッツ」シリーズ(全3巻)があるんですけれど(小学3年生の推薦図書)、
大どろぼうホッツェンプロッツ (昭和41年) (世界の子どもの本〈15〉)
- 作者: オトフリートプロイスラー,トリップ,中村浩三
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1966/01/01
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この1巻に出てくる囚われの妖精アマリリスが、めっちゃワタクシの「春天女」イメージ。
その女の人は、まるで太陽のように、かがやいています。
顔も、手も、髪も、長い金色の服も。
なにもかも、口では言い表せないほど、とっても美しいのです。
(中略)ようせいは、足であるくのではありません。
宙にういて、うごくのです。
そして、ようせいが宙にういて、とおりすぎるときは、木の葉も草も、おじぎをしました。
(大どろぼうホッツェンプロッツより抜粋)
ゆきうさぎの春天女では、
このアマリリスが風に乗ってあちこちそぞろ歩き、彼女がうれしそうに笑い声をたてて歩いたあとからは、もののけ姫のシシ神さまのように、新しい草花が芽吹いて、音もなく足跡道を作っていく――というヴィジョンです。
きっと植物からすると、春天女は、目覚まし時計みたいな感じなんだろうな。
チャージ完了! スイッチオン! 起動開始!
はい、起きて起きて。みたいな。笑
しかし昨今では、木々が集団で勘違いしてるケースが、以前より多く見られるようになってきた気がします。
うそっこ春天女に騙されて、うちのヒメシャラちゃんなんかは、昨年12月に新芽を吹いてました。
その状態からいったん葉を落とすのかな~、どうするつもりなんだろ、とずっと見ていたのですが、なんと息を止めるような感じで、ぐぐっと3ヶ月間、その状態でなんとか踏みとどまって、4月にもう黄色くなりはじめてた新芽をふたたび緑にし、完全覚醒してました!
そんな方法があったとは!!驚。
実家のヤマボウシもこの秋にまた花をつけてますし、馴染みの植木屋さんがついこの間いらしたので聞いたところ、うちの周辺地域は、そうとう今秋、狂い咲きしているようです。
桜や桃は狂い咲きすると、どうもまちがって咲いたぶんは、本当のシーズン中に追加で二度咲きするんじゃなく、狂った分、さっぴかれて咲くようなんですよね。
だから狂い咲きすると、花芽がそのぶん少なくなっちゃうらしい。
おーいみんな、エセ春天女に騙されちゃだめだよー。
でも今年は7月の日照時間も26年ぶりに少なかったらしいし、長雨だったし。
温暖化による気象変動は、我々人間にとっても厄介ですけど、動けない植物たちにとっても、けっこう辛そうです。
去年の夏は暑すぎてへばっちゃって、ドウダンツツジもひめしゃらもシダレウメも葉が黄色のチリチリになりかかっていたし。
2年前くらいには、モミジが夏前に紅葉したりとか。
ここ3年ばかし、うちの庭木は誰かしら狂っております。
そのうえ追い打ちをかけるように、大雨やら台風がやってくるんですよね。
湘南地域は海に近いので、風+雨だと、まず塩害になるんですよ。
台風一過のあとは、窓も屋根もべたべたと白くなっていて、これを放置すると家が傷む原因になるので、なるべく早めに洗い流さなければならないんですけれど。
植木も塩の雨が降ったあとは、放置するとあっという間に茶色く枯れこんできてしまうので、いちいち水ホースかけないとならず、けっこうケアが面倒です。
はてさて、来年はどんな気候になることやら。
気候変動は、もうどうしようもない現実なので、なんとか植物たちも私たちも柔軟に対応していきたいですよね。
それでは、また。
ごきげんよう。
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