【おせち料理レシピ】定番の一品⑥・お煮染め その1《しいたけ》
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みなさん、こんにちは。ゆきうさぎです。
1月は、我が家のおせちレシピを公開中。
結婚以来10数回、毎年、試行錯誤しながらより簡単な方法で・おいしく・味の伝統は守りつつな、おせち料理のレシピを自分なりに追求してきました。
昨年ブログを始めたので、これもなにかの縁、ここでレシピをまとめておくのも悪くないかとキーボード叩いている次第。
へ~、こんなふうに作ってる人もいるんだ~と、ご参考になれば幸いです♪
なお今回から数回は「お煮染め」レシピです。伊達巻きは卵の日持ちの関係から最終日に作ってるので、最後の方に登場します(予告)。
お煮染め その1《しいたけ》
お煮染め――それは、おせちにおいて、野菜系食材を煮て味を染みこませる食べ物。
伊達巻きや魚介類や栗きんとんほどの派手さはなく「わあ!」とも特段言われない。
一言で言ってお煮染めは地味です。
しかも地味なクセに、派手な一品よりたった一品目煮るだけで3倍くらい時間がかかります。あな恐ろし。
なかでもしいたけは「どんこしいたけ」(乾燥しいたけ)を使うために、まずしいたけを水につけて戻す時間がかかるので、お煮染め群の中でも最長クラス。
にもかかわらず毎年作ってしまうのは、やっぱり美味しいからなんだよな……。
材料
どんこしいたけ:2パック(1パックでも)
砂糖:大さじ6(1パックの時は大さじ3)
しょうゆ:大さじ3(1パックの時は大さじ1と1/2)
作り方
①しいたけをたっぷりの水につけて戻す。
ちなみに、どんこしいたけってこんなお品です。スーパーの乾物コーナーにあります。
いつも半日(最低4~5時間)くらいつけている気がする。戻るとこんなかんじに。↓
②鍋にしいたけと戻し汁を入れる。
アクをとりながら弱めの中火で30分ほど煮る。
最初はアクがすばらしいくらい沢山出るので、ひたすらこれをすくっていく。
そのうちに汁がなくなるとすくえなくなる(そして白いアクがはりついたままのお煮染めになる危険性がある)ので、初動が肝心。
③味をつける。
③-1 砂糖を半量入れる。15分煮る。
③-2 残りの砂糖を入れる。15分煮る。(ここまでで累計30分)
③-3 しょうゆを半量入れる。15分煮る。(ここまでで累計45分)
ちなみに、この③をはしょって最初に全量、調味料を入れると、まったくちがう味になります。
面倒でも15分毎に砂糖砂糖しょうゆしょうゆと入れないと、あのお煮染めの味になりません。
だいぶ煮詰まってきたところ。↓
③ー4 残りのしょうゆを入れる。15分煮る。(ここまでで累計1時間)
最後は汁気がなくなるまで煮含める。こうしないとお煮染めの味にならないので……。
できあがったら軸を切って保存容器に入れる。
やってることは単純。調味料も単純。
これで時間さえかからなければ、ホント楽なのになー。
雑談・それでも「しいたけ」はおいしいのである
質問:さて、上記の作業にかかった所要時間は総計で何時間か?
答え:5時間半~6時間半。
……。
たったしいたけ一品に5(6)時間半ですよ!!ぎゃー。
このようにお煮染め群はおせちの中でもっとも体育会系だと私は思っています。
なにがって。忍耐力が並じゃなく必要。
しかも、たぶんこの記事を読んで下さっている方も、とっても親切な方達だと思われます。
だって「黒豆」「栗きんとん」等にくらべて「お煮染め」読みたいですか?
いや~、正直あんまり興味はないよな~、じゃないでしょうか。なにせ地味だし。
でもねー。
はっきり言ってお煮染めが一番面倒なんですよね~~、おせちの中で!
手抜きができない、どうしても。
どーしても時間をかけて煮含めなきゃならない。
よく巷には「筑前煮で代用」「〇〇で代用」ってレシピが出回っているのですが。
筑前煮はおいしいですが、あくまで筑前煮です。お煮染めじゃない。
お煮染めはどうしても時間をかけて煮て染ませなきゃ、あの味にならない。
だって、あの濃い味はなぜ濃いかというと、冷蔵庫がなかった昔、日持ちさせるためにああするしかなかったからなんですもの。
ちゃんと原因があって帰結があるという。
筑前煮は別に、日持ちさせるために工夫をこらした料理じゃないですからね。用途違いというか。
しかし、このスピード現代社会において、これほど時間を要す家庭料理が今、他に現存しているだろうか――おそらく、ないのでは。少なくとも私はぱっと思いつかないっ。
毎年お煮染め(だいたい「しいたけ」がトップバッター)をやりはじめる前、じつは私、けっこう情緒不安定になります。
自分で言うのもなんですが、私、昔からけっこう決めたことはサクサクと鉄の意志でこなすタイプ。完遂するまで、あきらめない。
それでも現代っ子ですからね。
この便利な世の中で、スピード調理万歳で育ってきているわけですよ。
できるだけ楽して美味しいものが食べたいわけです、基本的には。
なので大量の食材を前にすると
「あー、これからまた年1回最大級の我慢大会が始まるー、また腰痛になるよ、足もつるよ、あ~~敵前逃亡したい~~誰か代わりにやってくれないかな~~タイムふろしきほしいよなー」
等等、普段はあまり浮かばぬ煩悩が心をよぎるわけっす(笑)
この情緒不安を回避するため、台所では突如として爽快ビートが鳴り響き、おたまを振り回しながらノリノリダンスを踊る、怪しい主婦が出現することに。。。笑 ←実際これで数時間はテンション持ちます。単純なんで。
神だか仏だかご先祖様だかわかりませぬが、とにかく大げさではなく、おおいなる誰かに心の強さ、正直さ、真面目さ等まで試されている気がします!
この毎年の試練を乗り越え、できあがった「しいたけ」を、つまみ食いしたときの達成感はけっこう大きいものがあったりして♪ あたしは今年も逃げずにやったわ、やりきったわっ。よーし、あとのお煮染め群もしいたけにつづけ~。おー。みたいな。笑
ことほどさように、お煮染めは最初から何種類もやろうとすると、たぶん志半ばで倒れ伏すかも。。。苦笑
私も毎年1品づつ増やす感じで、品数を増やしてきましたので。
最初は「どうしても食べたいもの」だけ作ればいいんじゃないかと思うし、食べ専の方達は、もっとこの地味料理を無意識に食べず「わー!」とか「おー☆」とか反応してあげて下さいませ(笑)そうするとやってる方も、やる気が湧くので 笑
とはいえ身体に優しく日持ちがきくお煮染め群は、やはりおせちにはかかせない料理。どんこしいたけも薫り高いし、普通のしいたけより数段味も深いし、やっぱり格別というか、あの味はお正月だけの贅沢だなと思います。値段も高いしね……苦笑
どうぞ、無理のない範囲でやってみてみてくださいね☆
それでは、また。
ごきげんよう。
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