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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【おせち料理レシピ】定番の一品⑥・お煮染め その2《花にんじん》

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みなさん、こんにちは。ゆきうさぎです。
1月は、我が家のおせちレシピを公開中。

結婚以来10数回、毎年、試行錯誤しながらより簡単な方法で・おいしく・味の伝統は守りつつな、おせち料理のレシピを自分なりに追求してきました。

昨年ブログを始めたので、これもなにかの縁、ここでレシピをまとめておくのも悪くないかとキーボード叩いている次第。
へ~、こんなふうに作ってる人もいるんだ~と、ご参考になれば幸いです♪

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なお前回からひきつづき「お煮染め」レシピです。

お煮染め その2《花にんじん》

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材料

にんじん:大2本

調味料A:

①だし汁:2カップ

②さとう:大さじ1

③塩  :ひとつまみ(多いとしょっぱくなるので少なめに)

作り方

①にんじんの皮をピーラーでむく。

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②型抜きで花形ににんじんをくり抜く。

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よくばってあまり一度にたくさん抜こうとすると失敗するので、最初は3センチくらいにしておいたほうがいいです。慣れたら4センチくらいでもOK。

③抜いたにんじんを約1cm間隔にカットする。

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厚みがなさすぎると煮崩れますし、厚みがありすぎると量ができないので、0.8cm~1cmくらいが妥当な太さなんじゃないかと思います。

④花びらの間に切り込みをいれる(5カ所)。

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⑤花びらの中心から包丁の刃を斜めに入れ、ていねいにそぎ切る。

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花びらの中心はほぼ削がない。花びらの外へ行くほど削ぐ感じで。

⑥これをあと4回くり返す。

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こういうの、どこかで見たことないですかね?
わりとメジャーだと思うんですけど、花にんじん自体は。

⑦裏側も同様にする。

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表だけだと裏がまったいらですから~。やっぱ両面やらないとね。

⑧量産する。

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ちなみに、この作業は台所から移動して食卓で座ってやっています。立ってやると疲れるし、立ってる必要ないので座ってやりましょう♪

⑨鍋に調味料Aとにんじんを入れ、つまようじが通るくらいまで弱火~中火で15~20分煮る。

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あくが多少出るので、あく取りシートをしています。

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⑩あら熱が取れたら保存容器へ。

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雑談・手業(てわざ)に感心する気持ちは、万国共通

私はお煮染めの中でも、この花にんじんはけっこう作るのが好きというか、気楽です。
なにせ煮る時間がちょっとですから。

そして私は母が小さい頃からこの花にんじんを作っていたので、わりと普通な家庭の一品だと思っていたのですが、結婚したら夫がけっこう反応して騒いだので(もしかしたら花にんじん、あまりメジャーではないのか?)と思いました。

型抜きも母が結婚するときに「これくらい使うでしょう。あげるわ」と言われてセットでもらった結婚持参品なんですけど……。(そしてほぼ花とサクラくらいしか使っていない)

よく幕の内弁当とかにも入ってますよね?(イマイチ自信がない)
花にんじんの、日本での立ち位置は今ひとつ不明なのです、、、が。

ベトナムでおせちを作っていた時、メイドさんその他大勢があきらかに感服してずーっと作業を眺めていたのは、この花にんじんでした!

ベトナム生活について補足しますと、

ベトナムの我が家は一戸建て庭付きの大邸宅(借家)でした。
ベトナム戦争のころは米軍幹部の住居だったらしく(古い)、街のビバリーヒルズ的な風光明媚な場所にあり、家の周りは鉄条網つきの塀で囲われて守衛さんが常時3人は駐在。(隣近所もみんなそう)

メイドさんは通いで1~2人ついているし、他にも家の補修団員が10人1チームで3日とあけずに通ってくる。

広くて古いお屋敷なので、エアコン掃除や配管点検やら、やることにことかかないようで、とにかく見た目はリッチな有閑階級の生活でしたけど、プライバシーはほぼゼロ。

24時間監視されているような、特殊な生活をしていました。
きっと世界の要人宅ってこんななんだろうな~、と想像ついちゃったくらい。

そんなわけで、邸宅の主の妻はホント昔でいうところの武家屋敷の「奥様」みたいな立ち位置なのですが。
私は性格的に、大勢の使用人を使いこなせるようなタイプではなく。。。

ついね。自分で働きたくなるんですが、働いちゃうと、ですね。

使用人と同等では威厳が保たれないというか、足元を見られてしまい、次に彼らを使ってなにかしなきゃならなくなったとき、なめられて、上手く動いてもらえなくなる事態が往々にして起きがちで。←実際にこういうタイプの奥様、いました。

かといって、当地で毎日豪勢に人を使い倒して遊び暮らしていたら、日本に帰った時に全部なまけた分が自分に降りかかってきて、そうとう悲惨な目に遭うだろうことも想像がつく――。←こういうタイプの奥様も、いました。

だって私は本当の有閑階級じゃないんですから。
かりそめのロングバケーションで駐在地についていってるだけの、ただの庶民なんですから。
だから非常に、そこのところの案配がむずかしかったです。

家で働く他人たちと、同位ではいけない。
かといって上に君臨するわけにもいかない。自作小説で「召使いを抱えた王族・貴族・武家」を書くときは想像じゃなくリアルに書けるぞという自信がつきました・・・ 笑

そんな中、私が「上から頭ごなしに命令するわけではないが、頼めばちゃんと仕事をしてもらえる」方法として編み出した(?)のは。
なんというか「人として信頼され、すごい奴だ、侮れない」と相手に思わせることでした。ちょっと大げさですが

約束をやぶらない。
時間を守る。
嘘をつかない。ごまかさない。なまけない。
必ず最後までやりとげる。

これらはどの国でも、信頼されるのに必要なことだと思いますが。

すごい、侮れないと思ってもらうためには、上記にプラスして、監視しすぎず、放任しない。&自分の持つ手業(てわざ)を見せることが、わりと有効だったと思います。

前置きがながくなりましたけれど、この花にんじんも、その手業の一つだったんですよね。
これは「ゆきうさぎ個人がすごい」というより「日本人やるな」もあったと思います。

ベトナム人はプライドが高いので、あまり大仰に手放しで「すごい」とは言いません(欧米人のがすぐWow、ワンダフル~とか言いますよね。彼らが本心で思っているかどうかは疑問ですけど……笑)。

でも毎年この花にんじんをやりはじめると、
まずメイドさん仕事をやめて見に来る。←サボりです 笑
そして気づくと、誰かが誰かを呼びに行ったりして、守衛さんやその他大勢が遠巻きにすずなりで作業を見ているという(笑)窓カーテン、レースがないので丸見えだったんですわ。

「あの日本人妻、またなんかやりはじめたよ~」
「あれ、日本の伝統料理らしい」
「へー、おもしろい」「なになに?」「食えるのか?」ざわざわざわ。
こんな感じでしょうか(動物園の猿になった気持ち……)

そしてかならず最後にメイドのおばさんに言われたのが、
「それ、日本料理ちょっとすごいね。まあ、ベトナムにも同じような料理はあるけどね!」
でした。毎年言われていた 笑

ことほどさように、ベトナム人たちは自分たちも十分、手業に優れた民なので、別の国の手業を見るとちゃんと反応してくれるのが嬉しかったです。

余談ですが欧米人は日本料理より、やっぱりパンとケーキ他の洋菓子に反応してました。

当地にまともなベーカリーがなかったので、麦の民である彼らはわざわざ3時間以上かけてホーチミンまで通ってましたから「なに、このレベルを自宅でも作れるの?!」「レシピ頂戴!」よく言われました……よく遊びにもきた……食べていた……そして日本語のレシピを英文翻訳するのが、めっちゃ面倒臭かったという~~。

でも、あげないと「出し惜しみ?」「内緒にしたいの?」とか言われる。
けっこう本気で生活がかかってるのを知ってたので、
「私はここにきて数ヶ月、毎日パスタばっかり、いいかげんイタリア人になった気分よっ、まともなパン食べたい!!」(by イギリス人発言とか)、
頑張って夜な夜な訳していました。なんの受験勉強。まあこうやって語学スキルが嫌でもあがる。

でもこの翻訳がけっこう続くと寝不足で。
「あー、〇〇も日本語が読めれば良かったのに!そしたらもっとたくさんレシピあげられるのにな~、日本語って特殊言語なんだよ、文法の並びがちがうから、単純に言葉を置き換えればいいってわけじゃなくて。私はプロじゃないから英語にするのって、なかなか厳しいんだよね」
とか、つい泣き言を言ってしまったこともありました……悪いことしたな。反省

でもそんなこんなで「欧米人とも仲良しなウチの屋敷の日本人妻」車も頼めばすぐに呼んでもらえたし、行きたい場所にピンポイントで連れていってもらえ、面倒だからと手前で下ろされたりも、一度もなかった。
ベトナム人の感覚として、たぶん欧米人>日本人。白人優位社会。日本は同じアジア人種の中でけっこう上手くやったよな的立ち位置。
買い物のピンハネもなかったし、他の日本人奥様たちの愚痴にあるような泣き寝入り系の出来事が、我が身にそもそも起きなかったです。

そして家にくるベトナム人たちがおしげもなくローカル情報をくれるので、それをネタに欧米人コミュニティで情報共有できたし(欧米人の使用人たちはあまり情報を雇い主に話さないようでした。強権力的だったからかも)、逆に欧米人コミュニティでしか出回ってない情報も教えてもらえたり。
ちなみに日本人コミュニティは同じ感覚を共有しているからほっとする反面、閉鎖的で情報が入るのが一歩遅いイメージでした。


まあとにかくですね、本当に自国(日本)以外の外の人たちと仲良くなりたいならば。
言語の習得よりむしろ、その他技能の修練に励んだ方がいい。と私は個人的に思ったりする。芸は身を助ける、みたいな。

私は語学科卒なので、単純に語学が大好きっ子な日本人たちに囲まれて育ちましたけれども、異国の一般人たちはペラペラとただ言葉を話すだけの日本人には、あまり感心を示さないです。

その日本人がなにを考え、どういう性格で、どんな技を持っているのか。
なにを自分たちに提供してくれるのか
楽家・職人・医者・コック・スポーツ選手は、たぶん万国共通で受け入れられやすい人たちだと思いますが、これって自分たちが受け入れる側として考えてみたら、わかりやすいですよね。

日本人の技能で歓迎されるのは、空手・柔道・習字・日本料理とかかな。剣道もサムライ!で、たぶん良さそうだけど、実際に目撃したことがないんだよな。残念。
そうそう、ひな祭りの時のひな人形も、見学者が鈴なりになってました。写真も撮ってたな。みんな断りなく勝手に。笑 

まあでもねー、現地にいると、かなりアバウトになります。
あの国は車が対向車線を逆走したり、電線が強風でショートしてバクハツしたりしますから~。
ウルトラマンの特撮並に爆発炎上してるのも目前で見ましたよ。おお、すごい音と迫力!(←そういう問題じゃない)
そしてまた停電とにかく停電ばっかりなんで、日本みたいに空気のごとく電気を信じておんぶにだっこはしてられない。1週間停電しなかったら拍手くらい停電。
夜になっても復旧しない、これ日常。月が明るいなーっと。

正直、んなことくらいで、いちいち騒いでらんないっつーの。
騒ぐ暇があるなら対処法を見出せ!そして今日を生き抜け!
それでも、どうにもならなかったら……とりあえず寝とく? 笑

って、あら-、花にんじんから、だいぶ話がそれちゃった。
なんかつい思い出して、偉そうに語っちゃってスミマセン 汗

花にんじんをちまちま加工していると、かならず、すずなりのベトナム人たちをセットで思い出すんですよね~。
ほんとベトナム生活は毎日ハプニングの連続で、精神タフじゃないと生き抜けませんでしたが、帰国した今となっちゃいい思い出です。もう一度やれと言われたら……うーん無理かもしれない 苦笑 せめてホーチミンハノイならだいぶマシ 笑笑

ぐだぐだになりそうなので、今回はこのへんで〆とします。
最後になりますが、お煮染め記事、つまんないかなーどうしよ~と思っていたのですが、、、前回も今回も暖かく読んで下さり、ありがとうございま~す!

それではまた。
ごきげんよう

(続きはこちら↓)

yukiusagi-home.hatenablog.com