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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと・13~14「人生いろいろ」

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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめてのみなさま、ようこそお越し下さいました!あなたにお会いでき、光栄です。子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。
前からご覧になられているみなさま。引き続き、「夢たび」お楽しみ下さい♪
ちなみに、全部で103作ありますので、よろしかったらどうぞ最後までお付き合い下さいね☆

 

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夢たび13「アヌとアナンの子」

 

赤茶色の大峡谷 
乾いた川の上を 飛んでいたら
とがった三角岩が 
ひび割れた声で話しかけてきた

うおおーい お若いの
アヌとアナンの子を知らないか?

昔 ここが豊かな森だったころ
黒髪のアヌは美しいアナンに恋した

アヌはすぐれた狩人で 
絵を描くのも上手
三角岩に 森の動物たちを描いて
優しいアナンの心をつかんだ

ふたりの子供たちはずっと
三角岩の洞窟で暮らしてた

けれど森が緑平原になったころ
アヌの子らはこの地を出て行った
やがて草原から 草が消え 
青かった川から 砂土が飛んでくるようになった

それでも義理堅い アナンの子は
旅の途中 道しるべの岩にたちよっては
アヌの絵を指さして 歌を歌った

それも今では 昔のはなし
アヌのきれいな絵は ひび割れて
もうそのほとんどが 失われてしまった

誰か
アヌとアナンの子を 知らないかい?
アヌとアナンの子を 知らないかい?

 

夢たび14「ふたりの旅立ち」

よく晴れた日曜日
ここは風車の国 

老夫婦が 川辺の教会から 
礼拝を終えて 出てきたよ

夫婦のおうちは 運河の上
ぴかぴかの 小さな船

ふたりは今まで住んでいた 
丘の上の家を売り払い
人生の最後の季節を
船上ですごすことにしたんだって

もう時計とにらめっこすることはない
気にするのは 明日のお天気くらいさ

風の吹くまま 
水の流れのまま

船はゆうゆうと 旅立っていった

 

【夢たび景色】人生いろいろ

 「アヌとアナンの子」

これ、夢たびの中でも、ゆきうさぎのお気に入りです(自分で書いておいてなんだけど)!

ゆきうさぎ、ファンタジーが大好きです。三度の飯より好きなくらい。好きが高じてファンタジー小説も過去、たくさん書いちゃったくらい(ここ5年間でだいたい原稿用紙3500枚?)。

世の中にはまったくファンタジーと無縁な人たちもいるんだって、大人になって気づいて愕然としましたが。

昔からゆきうさぎは、しょっちゅう空想世界と現実世界を行ったり来たりして暮らしてきて、そういう生き方のほうが自然なので、もしこれを読んで、「ああ、そういうの、わかる~」って方がいたらすごく嬉しいです♪

このアヌとアナンはアメリカ・グランドキャニオン的な世界を脳内再生して書いてみました。

そして、尖った三角岩のモデルは神沢利子さん作「ちびっこカムのぼうけん」に出てくるトリブラチー三人兄弟です。

神沢利子さんといえば、「くまのこウーフ」が有名なんじゃないかな。昔は小学校の教科書にも出てました。

ゆきうさぎが「ちびっこカム」に出会ったのは小学校二年生の時でした。担任の先生が毎朝、1章づつ読み聞かせてくださったのを思い出します。ものすごく感銘をうけて本を自分でも買い、その本は今でも手元にあって、ゆきうさぎの子供たちが今、その本を夢中で読んでいます。

内容はエスキモー(?)の男の子の冒険譚。最初から最後まで怒濤の展開で、いったん読み始めたらもう、とちゅうでやめられない!!!次!次どうなるの!!

ちなみに挿絵は「三匹のこぶた」絵本の山田三郎さん。この絵がまた、すばらしいんですよね。

カムは、アニメにしても十分面白いと思うんですが。「獣の奏者エリン」的な感じで。どなたかアニメーターの方、カムをぜひ今のアニメにして!!絶対いいから!!!

 

「ふたりの旅立ち」

これは、書いた当時視聴していたヨーロッパ旅紀行みたいな番組で、実際にいらした夫婦の物語です。定年まで勤め上げ、自分たちの人生を総括する時期になってみて、

なにかやりのこしたことはないだろうか?

このまま人生の終焉を迎えていいのだろうか?

と、思われた時に、「そうだ、船を買って旅に出よう!」と思いつかれたそうで。

そして思い立ったら、現実に実行できてしまうっていうのがまた、ヨーロッパのいいところですよね!

「後悔はしていないよ。だって仕事をしていた時には、こんなふうに世界が毎日輝いて、どきどきワクワクする処だなんて知らなかったんだ。僕は今、妻と二人で、人生で得がたい経験を毎日積み重ねているところなんだよ」

あら。なんと、おじさんの話された内容まで覚えています!

今からふりかえると十年以上前の番組ですが、ゆきうさぎの心にはすごく響いたノンフィクションものでした。

 

若かった時代をとおりこすと、「もう人生けっこう過ぎちゃったなぁ」「あと残りどれくらいかな」なんて、時折ふと思うことってありませんか?

昔のように動かない身体、記憶力も衰えるし、背負っているものも大きくなる一方で、自分たちが幼いころ、先を歩いてくれていた古い世代の先輩たちが、どんどん舞台から去られていくのを見送らなきゃならないのは、寂しいかぎりです。

若い頃みたいに、明るい方だけ見上げて走るのはもう、無理かもしれない。

それでも。やっぱりどうせなら、毎日笑って生きていたい。

だって人の一生なんて、この世界の中では一瞬にすぎないかもしれないけど、自分は今たしかに、ここで生きているんですものね。

どうぞこのブログを訪れてくださった方が、いつまでもお元気でありますように。

 

それではまた。

ごきげんよう

 

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