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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

あけましておめでとうございます・春望・世界のニュースを日本人は何も知らない?

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みなさん、こんにちは。あけましておめでとうございます。
ゆきうさぎです。
お正月もあけて、みなさんそろそろ平常運転始動といったところでしょうか。

ゆきうさぎはこのお正月、ずっと家にこもっていました。
普段ならかかさず応援にいく箱根駅伝も、今年は沿道に出るなとアナウンスがあったので、TVで観戦。
ひたすら自分で作ったおせちを食べ、子供と映画を見たり、手芸したりしていました。

また今年から下の息子は学校で書道が始まり、冬休みの宿題で書き初めも出ていたので、2日間に渡り筆の使い方を練習しました。

で息子の半紙の余りが出たので、私も久しぶりに書き初めしてみました。

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これね、もうホントに今の気分をまんま、表現。
「このコロナ禍も、春になってあったかくなれば、ちょっとは一段落するんじゃないかな」
「早く春になれ!」
という気持ちと、杜甫の漢詩↓をひっかけてみました。

春望 《杜甫》 

    • 國破れて 山河在り
    • 城春にして 草木深し
    • 時に感じて 花にも涙を濺ぎ
    • 別れを恨んで 鳥にも心を驚かす
    • 峰火 三月に連なり
    • 家書 萬金に抵る
    • 白頭掻いて 更に短かし
    • 渾べて簪に 勝えざらんと欲す
    • 意味

戦乱によって都長安は破壊しつくされたが、大自然の山や河は依して変わらず、町は春を迎えて、草木が生い茂っている。
 時世のありさまに悲しみを感じて、(平和な時は楽しむべき)花を見ても涙を流し、家族との別れをつらく思っては、(心をなぐさめてくれる)鳥の鳴き声を聞いてさえ、はっとして心が傷むのである。
うちつづく戦いののろしは三か月の長きにわたり、家族からの音信もとだえ、たまに来る便りは万金にも相当するほどに貴重なものに思われる。
心労のため白髪になった頭を掻けば一層薄くなり、まったく冠を止める簪(かんざし)もさすことができないほどである。

備考

七五七年四十六歳の時、安禄山の乱で長安の敵中に軟禁されていた際、都の春景色を遠望し、自然の悠久と国の戦乱を比べ、自らの不遇を詠じたものである。

春望 - 中国の漢詩 - 漢詩・詩歌・吟詠紹介 - [学ぶ] - 関西吟詩文化協会

より引用

 なんかこの詩にある社会の荒廃感と自然の対比とか、なんとなく今の世相に似てるかなーと。

何年ぶりかで書道やりましたけど(しかも一枚だけ)、やっぱり書き初めっていいですね。今の気分を絵に描くような感じで、すっきりはっきりしたというか。

あと、とにかく今年のお正月は外に出るなという話だったので、年末に本屋で見かけた本を読破したりもしていました。

 これ、元国連職員で旦那様はイギリス人の方が書かれた本。
私と年齢も近くて同性だし、同世代が社会をどう見ているのかも興味があったので、まず1巻を読了。
「日本人はなぜ世界のニュースを知らないのか」「世界の政治・常識・社会状況・最新情報を日本人は何も知らない」「世界の教養・国民性も何も知らない」。

日本人は自国が世界からどのように評価されているかということすら知りません。
少子高齢化で下り坂を転げ落ちつつある国だと酷評されていることも、失われた20年間で十分予測できた課題への対策を怠った国として、他の先進国から大変厳しい視線を送られていることも。

(冒頭オビより引用) 

 日本で報道されているニュースは偏りがあって、世界でニュースになっていることがなおざりにされ、逆にゴシップやドメスティックニュースが重大ニュースと混在している。
とか、
豊かなイメージのアメリカは今や貧困層で溢れていて、日本のほうがよっぽどマシとか。
イギリスのロンドンは今や有色人種の人口割合が白人を上回っている。え、そうなんだ。
黄色いベスト運動も「そういえば、やってたなぁ」くらいの認識しかなかったけれど、世界的には重大ニュースだったり。

とにかく内容が濃くて、一言じゃ言い表せないのですが、、、うわー日本人は井の中の蛙なんだ、ヤバ、と焦る内容でした。

ちなみに著者の谷本さんは「事実を直視せず重要なことを見逃している日本は、ぬるま湯のゆでガエル」「じわりじわりと熱されてゆき、やがて熱湯になったころには跳躍する力を失っている」と表現されていました。
そうかー、井の中の蛙、湯だってるのか。なかなかシュールな表現で、いいなぁ。この一文にアマ小説書きとしては、ざぶとん1枚。笑

 で次に、この続刊を読みました。
世界の「マスク騒動」「称賛」「自己チュー」を日本人はなにも知らない。
世界の「教育」「イギリス王室」「格差」「残念な国民性」「技術」も日本人は何も知らない。

1巻はわりと「日本では、『世界の人は日本スゲーと思ってる』報道が盛んにされてるけど、現実には真逆。みんな全然そんなこと思ってないよ、日本ヤバいし」的な論調だったのが一転して、
コロナになったら、なんか世界の人たち『日本スゲー』って思ってるよ、今、注目されてるよ~、ジャパン・アズ・ナンバーワンのころくらいだよ!
って肯定的な論調に。
おや、どうしたと思って読んでいくうち、どうやら著者の谷本さんはこのコロナ禍でイギリスの現状に失望されたのかな、と。

ちょっとー、なんでみんなマスクしないの、マスクなんて怪しい人か気が狂った人がするもんだと思ってるかもしれないけど、しないと移るの!って言ってるのに全然しないよ!コロナどんどん蔓延してるよ、いいかげんにしてよ!

みたいな感情が、行間からにじみ出ている。。。苦笑
この本ね、2巻だけ読んじゃいけないというか、1巻も読まないと、著者が本当に言いたいことが伝わらないかも。2巻だけだと「日本万歳」「日本スゲー」的な度合いがちょっと強いかなと思います。

まあ、たしかに西洋的個人主義、私もドイツに住んでいたのでよく知ってますけど、著者さんもおっしゃるとおり、言い換えれば「ワガママ」にもなりかねない。

とにかくこのコロナ禍で、世界の価値観が一新するのはまちがいないでしょうね。

印象的だったのは
「コロナ禍で欧米は保証が充実していると日本人は勘違いしているけれど、実際には首切りの嵐。保証も日本のがまだマシ

「医療保険のないアメリカは深刻に悲惨。アメリカンドリームはもはや過去。確定された格差・階級を乗り越えることは日本よりよほど難しくみんなリベラルな理想より明日のパンと仕事に飢えている。だからトランプが支持される」

「これまで世界には多様な民主主義が存在しているのに、全部それをひとくくりにただ『民主主義』と呼んでいた。しかしポストコロナではこの中の『どの民主主義』が評価に値するのかが議論になるだろう」
などのくだり。
たしかに中国は「我々が世界で一番にコロナを撲滅した」って胸を張ってるけど、香港やウイグルにやってることを見たら、あんな怖い社会に住みたくないし、あんな主義が正しいとは思えない。

じつは白状しますと私、中国がコロナ封じこめた件については、

「だいたい中国がコロナを最初に自国だけで押さえ込んでくれてれば、日本は予定通りオリンピックもできたし、余計なお金をたくさん払うはめにもならなかったのに、なんかドヤ顔されてもさー、釈然としないんだよな-」

と思っていたのですが。。。

2巻では「世界は差別と貧困で溢れている」って話が満載で、はっとしました。

トランプさんが「チャイナウィルス!」って叫んでた時も。
あー、たしかに中国発、なんてつい思ってしまっていたけれど、、、そのせいでアメリカにいる日本人が(中国人と見た目一緒だから)差別されてる、危険な目にあってるって現実もあるんだ。

うわ、仮想敵を悪者にして、自分を単純に正当化する行為って、本当になにげなくやりがちだけれど、こういう時節だからこそ気をつけないといけないんだ、ヤバ、と思った次第です。反省。

そうこうするうち、昨日、緊急事態宣言がふたたび日本でも発令されました。
いちおう総理の言葉だし、前回も今回も子供達に「国の重大発表は姿勢を正して聞きなさい。あんたたちにも関係がある話なんだよ」ってテレビの前に座らせたんですけど。

うちの子供たち、安部さんのお話は「首相の話し方の真似~」とか言ってるくらい、わりとよく聞いてたのに、どうも菅総理の談話は同じように聞かない。集中力散漫。
なんでかなー、と思って、一つ気がついたことが。

菅さんのしゃべりかた、なんか校長先生の講話に似てる……。
学生だったころ、校長先生が朝礼などでお話しはじめると、「まだ終わんないのかな~」的な空気になりませんでしたか。
よくよく聞いてると、けっこういい話もしてたんですけど、なにせ声が単調というか。見た目も校長先生っておじさんで、華があるわけじゃないし。

たぶん昨日の話を福山雅治さんがしたら、みんなもっと身を入れて聞いたんだろうな、、、とか、失礼なことを考えてしまいました。
でもたぶん、そういうのってけっこう人に言うこと聞かすときに大事な要素かも。
若者はとくに同世代のイケメンアイドル等から呼びかけてもらったほうが、インパクトあるかもしれないなぁ~。
できることはなんでもやったらいいと思うんですけどね。

しかし「人間は慣れる動物」というのが世の定説ですが。
この冬、まさに正念場!
コロナに、この今の現状に慣れつつあるけれど、慣れちゃいかん。
withコロナじゃなくてwithoutコロナでしょ?←ここ、いつも引っかかるトコ。笑

宇宙飛行士の野口さんが「僕は今、一日に何周も地球の周りを回っていますが、宇宙から見て明けない夜はありません」ってISSから言ってましたけど、ホントその言葉を信じて、ただ今はひたすら我慢、そして春を望む~。

よい春を迎えられるよう、お互いにがんばりましょうね……!
今また投稿するための小説書いてるので、たぶんブログは今後もまったり更新になる予定ですが。そんなわけで、今年もよろしくお願い申し上げます。拝。

それでは、また。
ごきげんよう。