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楽しく暮らそう。ゆきうさぎの創作雑記

【詩エッセイ♪】 夢のたびびと51『花売り娘と紳士』・感じる心

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こんにちは、ゆきうさぎです。
はじめましてのみなさま、ご訪問ありがとうございます☆
前からご覧になられているみなさま。引き続き、「夢たび」お楽しみ下さい♪
子供の頃から夢を見ずにはいられないまま、大人になりました。そんなゆきうさぎが10年近く前に書いていた詩「夢のたびびと」に、このたび新たに「夢たび景色」を書き加えたものが、このブログです。 今日もよろしくお願いしま~す!

 

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イラスト提供:ふわふわ。り

 

夢たび51「花売り娘と紳士」

 

光あふれる ビーチリゾートの片隅で
少女が ハイビスカスの花を売っていた

 

身なりは みすぼらしかったけれど
大きくうるんだ瞳 つややかな黒髪
少女はたいそう 美しかった

 

ある日 太ったお金持ちの紳士が
少女の花の前で 立ち止まった

 

失礼だが お嬢さん
踊り子にでも なったらどうだね
花を売っても いくらにもならんだろうに

 

少女は笑って こう答えた

 

おじさん どうか 
わたしのお花を 見てちょうだい

 

そしてただ お花かって思うんじゃなく
見たら ちゃんと感じてほしいの
ほら朝露にぬれて 綺麗でしょう?

 

わたしのお花はね
切られて かざられて 枯れるだけじゃない 
お客さんが 感じる心を忘れないために
売られていくの

 

お金がいくらあっても
心をなくしちゃったら 
生きてる甲斐がないわ

 

だからわたしは この仕事が好き

 

紳士は知らず 赤面した
すると 少女は紳士の髪に 
ハイビスカスの花をさした

 

おじさんに さしあげるわ
このお花に 出会えた幸運を記念して
今日も よい一日でありますように
 

【夢たび景色】感じる心

 
ゆきうさぎの夢たび創作には、主に2パターンがあるようです。
1.ひたすら感覚を研ぎ澄ましてアイデアが天から振ってくるのを待つ(詳細は夢たび27~28参照http://www.yukiusagi.site/entry/yumetabi27-28  )
2.以前に経験したなにかから、着想を得て膨らましていく  

でもって、この51『花売り娘と紳士』は完全にパターン1で創作されたものです。
ブログを運営されてるみなさんは実感あるかと思われるんですけど、毎日更新したいな、と思った時に、でもネタはどうしよう?になりませんか??
「夢たび」はゆきうさぎがブログ用に創作していたモノなので、毎日毎日、新しいなにかを創作し続けるって、わりと脳みそが体育会系な根性を要求される作業でした。
これも創作修行だ!と思って書いてましたけど。
そうするとたまーに、『花売り娘と紳士』のような作品が、唐突に天から振ってくることがありました。「よし、ゆきうさぎ。今日はこれを書きなさい」みたいな 笑

こういう日は俄然、楽なんですよね。だって、もう完全にできあがってるけど、今は空気なモノをただ表現して有形にすればいいだけだから。
よく丸太をじーっと見つめて微動だにしなかった彫刻家が、突然「ここに仏がいる!」とか「ナントカがいる!」とか言って、ぐわーっと作品を作るっていうじゃないですか。音楽家が突然、超絶長い楽曲を書いて完成させちゃうとか。
その感覚、ゆきうさぎも、なんとなく非常に、よくわかる~~。同じだよたぶん。
目の前に突然、できあがり完成品(空気状態)が提示されるんですよね。
だから自分に必要なのは、ただそれを自分の身体を通して文字なり、彫刻なり、音楽にすればいいだけ。その際に自分に要求されるのは、心の中にある完成品(空気状態)と自分が実際に外に出した通訳品を、なるべく同じにする技量。
そして、だいたい自分でこねくり回して作ったなにかより、天からアイデアボールが落ちてきてピコった時の作品のが、全然、完成度が高いという……。苦笑

というわけで、『花売り娘と紳士』、ゆきうさぎはただの通訳者でーす。
こんなの落ちてきたよ、はーいみなさん、お楽しみくださーい、どうぞ。です。
こんな感覚って珍しいんでしょうかね?
ゆきうさぎの身近にはあんまりいないんですけど、でも話には聞くから、一定数、こういう人はいるんだろう。と思っています。
(ていうか、さっき『花売り娘と紳士』って書いたら『鼻瓜娘と真摯』って変換したよ、このPC。やめてー)

珍しい感覚といえば。
ゆきうさぎ、もう一つあんまり周りに「そういうの、あるある」ってアグリーしてもらえない、レアな能力があるみたい。
それは『過去に体験した情景を、くっきりそのまま頭の中に再生できる能力』です。

会社にいたころにね、ある時、突然インドの公社のお偉いさんが、三人でアポもなく訪ねてきたことがあったんですよ。で、唐突に会議になって、すごい壮大な計画を話されて、「明日帰国するんですよ。じゃっ」とか言って帰っていかれたんですけど。
あんまりにも突然だったし、なんか国と国レベル級の話をいきなりされたしで、こちらは「そんなの省庁とかにまず話すことなんじゃないの?本気?」みたいな受け止めで、上司も「あの人たち、また来るかも全然わからないし、とりあえず会議の議事録書かなくていいから。」と言われて1年半がすぎたある日。

またまた唐突に、そのインド人のおじさまたちが「明日の午後行ってもいいですかね~~、今日、日本にきましたので。私たち午後しか都合つかないんですよ」とか電話してきたんですよ。(なんかインドの方はいつもこの調子だったけど、そういうビジネス文化??スピード感が全然早いの 汗)
えええ。ホントに本気だったんだ、あの壮大な夢計画?!?!
で、にわかに部署が騒然としちゃったんですよね。
「ゆきうさぎさんっ、あの1年半前の会議報告書って……あったっけ?!」
「いや、なにも作らなかったはずです」
「ぎゃー、まずいよ、今度は役所にも話を上げないといけなくなりそうだよ!」
ええええええ?!まじで!!そんなこと今更、言われても~~!!!一年半前だよ!!

で、めったやたら机をひっくりかえしたら、ゆきうさぎはわりとなんでも取っておいていたので、インド人のおじさんがくれた資料(A4紙1枚?)出てきたんです。
「あ。資料はありましたよ~」「うわー、でもこれじゃ全然、前回会議の内容がわからない」←上司は資料すらなかった
やばい、どうしよう、って話になりまして。
みんながしーん、と青ざめていたので 、ゆきうさぎ、たまらなくなって手をあげました。
「あの。ちょっと思い出して、書いてみます」
「はあ?無理でしょ」
「いえ、30分お時間下さい。なんとか思い出します」
で、脳みそがちぎれるんじゃないかってくらい、ぎゅうぎゅう脳に力を入れてパソコン前に座っていたら、突然、だーっと早送りみたいな感じで、挨拶するところから退出するまで、会議が脳内再生されました。

で、その映像が消えないうちに高速で詳細を書き留めまして、その後、文章を校正して、上司に提出しましたところ、
「あれ?あの時の議事録あったんだ?!」
「いえ。たった今書きました」
「ええ、嘘でしょ?1年半前の会議だよ?」
「いえいえ、ほんとにたった今書いたんですよ~~。思い出してみました」
隣の席のお兄さんも「ゆきうさぎさん、書いてましたよ~、鬼気迫った勢いで」って証明してくれて。
上司は目が点になってましたが、ゆきうさぎだって、今までわりと記憶力いいかなとは思ってたけど、まさか自分にこんな能力があるなんて知らなかったよ。びっくりぽん。
いやー、しかし人間って追いこまれると、色々ありえねえ能力が開花しちゃうのかもね。はははのは!

でも真面目な話、ゆきうさぎって小さい頃にドイツにいたじゃないですか。
まだ語学ができなかったころはひたすら、毎日わけのわからん外国語を聞いて、身体に録音して家に帰るんですよ。そしてわからなかった単語や文を家で解凍して調べて、「ああ~そういう意味かっ」みたいに理解する。
そうするしか手段がなかったし、毎日毎時、緊張を強いられていたし、いつも追いこまれ状態に長い間ありましたのでね。
そういう修行を積んだせいで、脳のどっかが活性化したのかもしれませんね。

ずいぶん前、脳科学者の茂木健一郎先生が、NHKのサイエンス番組で「人間がなにかを記憶する際には、2パターンあることがわかっている。パターン1は書いて覚える。パターン2は聞いて覚える」って言ってたんですが(あ、ゆきうさぎ、これも会話を記憶してる)、ゆきうさぎは完全にパターン2の人間です。
よく子供がノートに漢字練習するじゃないですか。ゆきうさぎ、ああいうのダメなんですよね。いくら書いてもまったく覚えられないの。それより、穴のあくほどその字をただ眺めていると、脳に転写されるといいますか、テストの時とかでも、見ていた教科書がまんま脳内再生されるんですよね~。
アニメの台詞とかも、昔は聞いたら「誰が誰のあとに〇〇って話してた」覚えてるし。
ちなみに、今でも声優さん声あては得意です。
だいたい一声聞いて、知ってる声優さんなら、「この声、あの人だ」って当てられます。
ので、ゆきうさぎが会議を救った能力はたぶん超能力とかでは全然なく、茂木先生の脳科学で説明できるくらいのものだろう、と思いますけれども。
とりあえず、身近にあまり同じような感覚の人を聞かないので、これもややレア系な能力なのかもしれないなぁ、と思ったりもしています♪

話を戻します。
しかし、花売り娘の「感じる心を忘れない」っていいね。あ、ゆきうさぎはこの詩に関しちゃ、通訳者だから!みなさんと同じく、受け手目線です。

自分って、なんのために生きているんだろう。なんのために生まれてきたんだろう。

とか、時々、思いません?
「生きているだけで奇跡なんだから、そういうことは思い悩まなくていいんだ」
って答えている意見を聞いて、そうだな、とも思ったりしましたが、なにか物足りない時もあり。
「いや、君たちはやりたいことをやるために、この世に生まれてきたんだよ!」(陰山英男さん)って台詞に共感したり。
「人は感動する経験を積むために、この世に生まれてきたんですよ」(江原啓之さん)って台詞にも共感しましたが。
まあ結論から言って、
「すべからく万人に共通な答えなんてないかもしれないな~」が今の実感です。
答えを知りたいなら、死ぬまでには自分で探さないといけない系だな、たぶん。
そのためには感じる心を忘れちゃだめなんだな。という気がする。
でもって、私はどうやら感じ取るだけじゃなくて、なにかそういう心震わせるモノを生み出し、提供する側にもなりたいみたい^^
なので今日、みなさんがここで、どこかに共感して楽しんで読んで下さったなら本当に嬉しいっす。ありがとうございます!
 
それではまた。
ごきげんよう
 
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